平成13年5月28日
現在、政府の財政構造改革の一環として検討が進められている、道路特定財源の一般財源化を含めた使途の見直しについて、5月28日、国土交通省(泉信也副大臣、高橋朋敬国土交通局長)に対し、別紙要望書により要望しました。
平成13年5月
道路特定財源の使途見直しについて
(社)全日本トラック協会
平素は、トラック運送業界に対しまして格別なるご指導、ご鞭撻をいただき厚く御礼申し上げます。
さて、トラック運送事業は、産業経済に係る諸資材から生活必需品まで経済活動や国民生活の発展に資する貨物輸送の大半を担い、ライフラインの役割を果たすとともに、年々多様化・高度化する輸送サービスの提供に努力を積み重ねているところでありますが、当業界を取り巻く環境は、近年の景気低迷による輸送需要の伸び悩みや運賃水準の下落に加え、年々厳しさを増す荷主業界からのコスト削減要請のほか、環境対策、労働時間短縮問題等のコストアップ要因が山積し、事業経営は極めて厳しい状況にあります。
このような中、政府では財政構造改革の一環として、道路特定財源の一般財源化を含めた使途の見直しについての検討がなされておりますが、トラック運送業界としては、現行税制の下で他用途へ転用することは納得できないものであり、ご理解をお願いするものであります。
道路は我が国の経済社会を支える重要な社会資本であり、国民の交通環境・生活環境を改善するため、今後も計画的に整備を推進する必要があると考えますが、道路整備による利益は単に自動車ユーザーだけではなく、国民全体が享受するものであります。したがって道路整備に係る費用は国民全体が負担すべきもので、本来、一般財源により賄われるべきものを、早急に道路整備を推進するための措置として自動車ユーザーが特別に負担をしているのが道路特定財源であり、これを他の用途へ使途を拡大することは到底納得できるものではありません。
道路特定財源の使途を拡大する余地があるならば、道路整備の受益者としてその整備のため過重な税金を負担している自動車ユーザーの負担を軽減すべきであります。また、税の使途を拡大するのであれば、その使途に応じて税負担者の範囲も拡大した税制とすべきであると考えます。
トラック運送事業者は多額の自動車関係諸税を負担し、厳しい経営を余儀なくされているうえ、世界に例をみない高額の高速道路料金を負担しており、下記の点について強く要望するものであります。
1.軽油引取税の暫定税率の撤廃を図られたい。
本則税率1リットル当たり15円の軽油引取税は、附加される暫定税率の数次にわたる引き上げにより現在1リットル当たり32円10銭となっております。特に、平成5年には暫定税率が1リットル当たり9円30銭から17円10銭へと7円80銭もの大幅アップが行われ、平成10年にさらに5年間延長され、今日におよんでおります。
暫定税率は、緊急に整備すべき道路財源を確保する必要があるとして、期限を付して暫定的に自動車ユーザーに負担を求めたものであり、使途を拡大する余地があるのであれば、まず、暫定税率を撤廃されたい。
2.自動車取得税の廃止を図られたい。また、揮発油税に係る消費税を廃止されたい。
平成元年の消費税創設に伴い、従来の物品税は廃止されたにもかかわらず、自動車取得税は道路特定財源の確保を図る見地から存置され、消費税と自動車取得税の併課が行われております。したがって、道路特定財源を他の用途へ使途を拡大する余地があるならば自動車取得税を廃止されたい。
また、揮発油税については消費税がタックスオンタックスとなっており、解消されたい。
3.高速道路の通行料金を引下げられたい。
自動車ユーザーは高速道路の走行に際して、高速道路料金を負担しているにもかかわらず走行中に使用するガソリン又は軽油について、揮発油税又は軽油引取税を課税されており、二重の負担を強いられております。
したがって、道路特定財源の使途を拡大する余地があるならば、高速道路上で負担する揮発油税及び軽油引取税相当分は高速道路の整備費用等に充当し、高速道路の利用料金の引下げを図られたい。
4.自動車重量税の還付を図られたい。
自動車ユーザーは、自動車重量税を道路特定財源のひとつとして認識しており、これを他に転用する余地があるならば、当業界が長年要望しているとおり、少なくとも車検期間を残して廃車した車両については、残存期間分に相当する自動車重量税は、還付されたい。